天狗汁の効果
「自分の周囲が全部バカに見えてくる」
「正しいのは自分だけで他はすべて間違っている」
つまりは自己意識の増長肥大化なんですね。
「天狗汁」が脳内から分泌されはじめると、他人を見下すような言動や態度などが、日常で増えはじめてくるのが最初の兆候です。
そこには他人を見下すことによって相対的に自分を引き上げる、という発想が見え隠れしている。
とはいえ所詮それは言葉だけの世界、本人の行動は伴ってこない。
当然本人の言動にも矛盾が現れやすくなるし、言葉のつじつまも合わなくなってくるワケですね。
すると今度は自分のそういった言動のつじつまをムリヤリ合わせるために、自然と言葉に虚言や妄言などが混じりやすくなる脳内環境を自ら作り上げてしまうんですね。
天狗汁と世界保健機関
そうです。つまりは「大言壮語」です。
そしてその状態が長く続いていくと、恐ろしいことに真実の言葉よりも虚言のほうがドンドンと上回っていくだけでなく、虚言や妄言の中身までもがドンドンと壮大になっていきます。
さらにタチの悪いことに、本人も自分自身を虚言通りのイメージとして振舞いたがるようになっていき、そして末期にはそのセルフイメージを周囲にまで強制しはじめます。
本人にその自覚がないことがこの「天狗汁」の恐ろしさともいえましょう。
逆にいえば自覚ができないから「天狗汁」だともいえますね。
医学界も含め、WHO(世界保健機関)では今後「天狗汁分泌状態」を「脳内疾患」として認定していく動きが活発になっていくであろうと先日、厚生労働省からもメールで報告を受けました。
まあ当然の結果かもしれません。
天狗汁はゴーストなのか
「天狗汁」は最高の快楽と「全能の神」になったような高揚感を同時に与えてはくれますが、結局は自分自身を追い詰めてしまうことになってしまうんですよ。
実のない自分に虚勢を張って必死に武装してるだけで、実際には実体など何もないただの「ゴースト」なんですからねえ。
ドーパミンやアドレナリンといった脳内麻薬の強烈さはモルヒネなどとよく比較されますが、「天狗汁」はその比ではありません。
覚せい剤やLSDの数千倍の快楽が得られるといわれており、それだけにフラッシュバックも含めた後遺症の代償はあまりにも大きい。
その苦しみは「地獄のようだ」と、先代の幼市もよく語っていました。
「謙虚さ」といったリミッターの外れた人間は歴史を見るまでもなく古今東西、哀れな晩年を送っている例は枚挙にいとまがないでしょう。
まさに「他人の振り見てわが身を正せ」ってことなんでしょうね。